想像を絶する修行

こんにちは、今日もこのページに来てくださりありがとうございます。

 

前回の投稿でバリスタの1日を紹介したのですが、実はコーヒーの作り方に慣れるまで相当苦労しました。僕の通っていたImpact English Collegeには多くの学習コースがあり、その中のバリスタコースを5週間受講しました。ただコーヒーの作り方だけを教わるのではなく、衛生の資格を取ったり、アルコール飲料や、スイーツ、人気のチーズテイスティングなどに加え実際にボランティアとしてお客さんにコーヒーを提供する体験もこのコースに含まれていました。料金は大体$2000くらいかかったと思います。オーストラリアのカフェでの仕事を得るための実践的なコースのため、現地で見かけるであろう食品やお酒も同時に学ぼうという形式です。値段だけを見ると高っ!ってなりますが僕にとっては値段以上にかけがえのない有意義な時間になりました。

 

 コーヒーを飲んだことのある人は作っているところを一度は見かけたことがあるかもしれません。

非常に簡単そうですよね。ボタン押して注いでお絵描きして…僕も同じ事思ったし時間経てば上手くなるって変な自信がありました。

残念ながら初日の1時間でそれは消えました。

 

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↑簡単だから先生の真似をして最初に各自作ってみなさいと言われ、うまくやれるであろう作った最初の一杯…

 

話が違う。めちゃくちゃ難しい…そもそもなんであんなジャグでハートやら白鳥やらが描けるのか。意味不明でした。絵を描く以前にミルクを温めたり、ベースとなるエスプレッソを正しく抽出するところから全てダメ。初日からクラスメイト全員揃ってメンタルをやられました。カフェに通ってバリスタの動きを観察しなさいと宿題を課されますがこれがまた自信を失う原因に…笑

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↑友人と行ったカフェではレベルの違いと言いますか、経験の差を何度も肌で感じる事に。勇気を持ってバリスタの人にコツを聞いたのですが…

主にこのようなことを言われました

 

      「タンピングを機械のように毎回正確に」   

※タンピングとはタンパーと呼ばれるスタンプのような器具を使い、粉末のコーヒー豆を潰し、平らにする作業。強く押しすぎるとコーヒーの粉が焦げてしまい味がおかしくなり、弱すぎると味が水っぽくなってしまいます。地味ですが非常に大事な過程なんです。

 

  「ミルクのスチームを安定させる」

このような事を教えて貰いました。そうです、ラテアートの事は一切触れていなかった。当時は何故だろうと不思議に思っていましたが沢山経験をしてきた今ならこの理由がハッキリと分かります。基礎をしっかりと固める事。土台となるエスプレッソをしっかり作れないのに絵なんて描けるか!との事でした。

 

 毎日ではないのですが午前中に実技を学ぶ為、ホスピタリティの専門学校へ通いました。そこではとりあえず数をこなす。コーヒーを嫌というほど作り、体に覚えさせます。

 

 オーストラリアでは様々な種類が飲まれます。文化や趣向によって今までに見たことのないような物もいずれかは作らなければなりません。中にはお酒が混じっているものもありました。練習する際にはレシピを見ながらやるのですがその例を見ても全く分からないのが正直なところで「習うより慣れろ!」

とはまさにこの事でした。

もちろん失敗の連続で10杯に1杯うまくできるかできないかなかのレベルです。そして集中力が切れると火傷をしたりこぼしたり…地獄。 

そんな中でも覚えの早い生徒もおり、上達が著しく早い!それが一番のプレッシャーでした。

コツを聞いても僕は一向にうまくならない。人によっての感覚が変わる事をそこで気づくのです。

 

ある時に少し成長を感じる瞬間がありそれがこちら

↓↓

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何を描きたいのかを多少なりとも表現出来る様になりました。

 

うまくなるコツなんてものは正直無いのかなと。ただ一つ言えるのは自分のミスを理解する事。例えば注ぎ方が悪いのか、スチームが足りないのか、エスプレッソが悪いのか…そういうのは必ずと言って良いほど場数を踏むと分かるようになります。あとは友達に作る過程を全部見てもらう事!もちろんプレッシャーがかかりますが働く時はそれが普通になりますので早い段階から免疫をつけておく事もメンタル面での成長も欠かせません。

安定して同じクオリティで作れるかどうかは必ずチェックされます。

 

 そして今、このコースから1年ちょうど経ったのですがその成果はというと…

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自宅にDelonghi製のエスプレッソマシンと電動グラインダーを購入し、練習を続けてきました。前に比べれば上達したと思います。しかしSNS上ではこれを遥かに凌ぐクオリティで作れる人が無数にいるのでいつか追いつけるようマイペースでやっています。

 

結論、どんなに不器用でも正しく時間をかければ誰でも出来る様になります。はじめから出来る人は絶対にいない!これがハッタリでも何でもなく本当で、僕はクラスでも上達が遅く、何度も先生に聞きにいくほどでした。きっと、またか!と思われていたと思いますがやったもん勝ち!うまくできない時はすごくイライラするし辞めたくもなりますよね。そういうスランプも経験するだろうしそれも一つのレッスンだと思って頑張って下さい!

今Impactで習っている人がいればこれを伝えたいです。そしてバリスタの仕事を見つけられるよう応援してます!

 

以上ざっくりでしたが、ラテアートを描けるようになるまでの道のりでした!